SWEETS FROM A STRANGER
TOP > アルバムディスコグラフィー > SWEETS FROM A STRANGER


SWEETS FROM A STRANGER 甘い誘惑

【 オリジナル盤リリース 】:1982年5月 
【 プロデュース 】:Squeeze & Phil McDonald
【 メンバー 】:Glenn Tilbrook、Chris Difford、John Bentley、Don Snow、Gilson Lavis
【 収録曲 】
Out of Touch
I Can't Hold On
Points of View
Stranger Than the Stranger on the Shore
Onto the Dance Floor
When the Hangover Strikes
Black Coffee in Bed
I've Returned
Tongue Like a Knife
His House Her Home
The Very First Dance
The Elephant Ride

Elephant Girl *
Annie Get Your Gun *
I Can't Get Up Anymore *
When Love Goes to Sleep * (* 2007年発売日本盤紙ジャケリマスターのボーナストラック)

I'm At Home Tonight **
Spanish Guitar **
Tomorrow's World (His House Her Home) **
Whenever We Meet **
Last Call For Love ** (** 2008年発売リイシュー盤のボーナストラック)

【 レビュー 】
キーボードがポール・キャラックからドン・スノウに交代し、前作に比べカラフルで躍動感のあるサウンドになった。
ただ、この時期はマネジメントのゴタゴタやメンバー間の軋轢等、バンドを取り巻く環境が最悪な状態にあったようで、仕上がりは若干まとまりに欠けた感がある。
しかし、今でもライブでは必ず演奏され、オーディエンスも一体となって盛り上がる名曲Black Coffee in Bedが収録されるなど、個々の楽曲の完成度はきわめて高い。
本国イギリスからは、このBlack Coffee in BedとWhen the Hangover Strikesがシングルでリリースされている。

【 スクイーズ自身によるコメント 】
「あの作品は、おそらく最も調和の取れていないアルバムだと思う。(中略)僕が最も好きな曲もいくつか入っている。(それは何ですか?)"Tongue Like a Knife"と"When the Hangover Strikes"だよ。(中略)"Black Coffee in Bed"は曲としては好きなんだけど、収録したバージョンは気に入っているとは言えないんだ」 (グレン:1995年頃のインタビュー)

(ドン・スノウが新しく参加した経緯について) 「よく覚えていないんだ。確か友達の紹介だったと思う。来てもらって弾いてもらったら、とにかく技術的に素晴らしかったのと、前作のポールと全く違うタイプだってところに興味を持ったのは確かだよ。ポールはソウル・ミュージック的なオルガンやピアノが好きだったけど、ドンはとにかくテクニカル面で優れていた」 (クリス:THE DIG 97年5月号)




イギリス盤 1982 AMLH64899

・イギリスオリジナル盤をはじめ、アメリカ盤等にもイラストと歌詞付きのインナースリーブが付属している
・ビニールコーティングされて光沢のあるジャケは、他国盤と比較してひときわ美しい



イギリステストプレス盤 1982 AMLH64899

・アルバムのリリース前にアーティスト本人をはじめとして関係者に配布されるテストプレス盤
・ジャケットは正規盤のものを使用しているが、レーベルは印刷されていない。また、盤は正規盤に使われているイラスト付きのインナースリーブではなく、パテントナンバー(特許番号)入りのスリーブに収められている
・マトリクスナンバーはAB両面共に1
・曲目や解説、セリングポイントが記載されたプロモシートが付属していた
⇒ シートを拡大してみる



アメリカプロモ盤 1982 SP-4899

・アメリカのプロモ盤にはレコード取り出し口に写真のようなフリップが付いており、その部分にアメリカ各紙(ローリングストーン誌、ロサンゼルスタイムズ、ワシントンポスト)の論評記事が抜粋されたものが載っている



スペイン盤 1982 AMLH64899

・比較的珍しいスペイン盤。ジャケはイギリス盤とほとんど変わらないが、サイズが若干小さめとなっている
・レーベルには「Onto the dance floor」が「Into the dance floor」と誤記されてある



イスラエルプロモ盤 1982 AMLH64899

・非常に珍しいイスラエル盤。こちらはプロモ盤である
・イスラエルCBSより発売。カタログナンバーはイギリス盤と同じで、ジャケット表の右上に小さく記されている
・リリース盤との違いはジャケット裏のプロモスタンプだけであるが、ヘブライ語で書かれたピンク色のプロモ用解説シートが付属していた。ただし、アルバムタイトルが「SWEET FROM A STRANGER」となっている
・内容はおそらく簡単なバンドの紹介とアルバムの解説、そして推薦曲だと思われるが詳細は不明 ⇒ プロモシートを拡大してみる
・レーベル面に「ACUM」の表記あり。これは日本で言う「JASRAC」と同じ存在でイスラエル国内の出版物の権利を管理している
・ジャケット裏、レーベル面にそれぞれヘブライ語も併記されている
・スペイン盤と同じく、他国盤のものと比較してジャケのサイズが若干サイズが小さめである



日本盤 1982 AMP-28056 (SP-4899)

・「COOL FOR CATS」「ARGYBARGY」に続く日本でのサードアルバム。前作と同じくアルファレコードよりリリースされているが、定価が2800円に値上げされている
・SQUEEZEのメンバーもフェバリットアルバムに挙げている「EAST SIDE STORY」が日本でリアルタイムに発売されなかったことが、当時のファンにとって非常に残念であった
・アメリカではこの日本で未発売に終わった「EAST SIDE STORY」がヒットし、ツアーも大成功を収めたことで注目を集めだしたことから、やはり「ARGYBARGY」から本作までの日本での約2年間のブランクは、その後の日本でのSQUEEZEの運命を決定付けたといえるかもしれない…
・帯には「ローリング・ストーン誌の選ぶベスト・ソングライターズ・オブ・ジ・イヤーに輝くディフォード=ティルブルック、彼らの手になる最高のポップ・ロック・ナンバー満載」と書かれてある
・赤井和美氏による解説と歌詞(対訳あり)付き



日本再発盤 1987 C19Y4077

・SQUEEZEの日本での版権がアルファレコードからポニーキャニオンに移行したことに伴い、1987年にA&M名盤シリーズとして再発されたレコード。定価1900円
・新装された帯には「"レノン=マッカートニーに匹敵するソングライター・チーム"と米ローリング・ストーン誌で絶賛されたクリス・ティフォード=グレン・ティルブルックを中心にしたイギリス出身の5人組ロック・グループ、スクイーズ。エルヴィス・コステロやニール・ヤングが参加したヒット曲「ブラック・コーヒー・イン・ベッド」をはじめモダンな感覚とダイナミックなサウンドが満喫出来る彼らの代表作」と書かれてある(「クリス・ティフォード」は原文のまま)
・レーベル面も当時のA&Mレコードのデザイン仕様となっている
・ライナーノーツも上記の赤井和美氏から山田道成氏のものに変更されており、歌詞も付属しているが、対訳はない

・ところで、このライナーを読むと興味深いことが分かる。「このライナーを書くにあたって、ちょうどタイミング良くスクイーズのニュー・アルバムのインフォメーションが、手元に届いた。そのタイトルは『Life In The Bus Lane』。」と書かれてある。前後の文章や1987年当時のニューアルバムということから考えると、これは「Babylon And On」のことであるが、いろいろ調べてみると、どうやらこの作品は土壇場でアルバムタイトルが変更になったようだ。ちなみにこのライナーでも山田氏は「このニュー・アルバムは英米ではこの夏の終わりに、日本ではこの秋にリリースされた。」と言い切っている。ライナーは当該作品が発売される数ヶ月前に書かれることが一般的なので、いかにリリース間際でのタイトル変更となったかが窺い知れるエピソードだと思う



韓国盤 1982 298 (SP-4899)

*【ご注意】この作品はジャケットや収録内容等がアーティスト及びレコード会社の許諾を得ずに作成されたものである可能性があります。ご覧いただく際はその点にご留意ください

・非常に奇妙な雰囲気を醸し出している韓国盤LP。ライセンスものではない
・ジャケットはアメリカプロモ盤のコピーであるが、青と白の2色刷りモノトーンになっており、文字も非常に見にくい
・蛇足であるが、スクイーズに限らず、各国ミュージシャンの韓国盤アルバムはこのように2色のモノトーンのジャケットでプレスされていることがある(青と白、赤と白、緑と白、茶と白などが確認されている)。また、そのほとんどはアメリカ盤をベースにしていることが多い
・ジャケット表の論評記事の書かれたフリップ部分も単なるコピーで実際にはフリップになっていない。また、ジャケット表の左下に「298」とカタログナンバーが書かれている
・ジャケット裏もフリップ仕様となっており、本来アメリカ盤ジャケの右上にあるバーコードと下部にあるA&Mのロゴが上手く(?)隠されている
・レコード盤は一見、重量があって安定しているように見えるが、プレスの質が悪く盤面にムラが散見される。針飛びはないものの他国のLPに比べるとノイズが多い
・レーベル面はシンプルであるが、A面4曲目の「STRANGER THAN〜」が「STRANGER THAM〜」と誤植になっている
・AB両面のリードアウト(音溝の終わる部分)には「298-A」なとどカタログナンバーが記されているが、アメリカ盤のカタログナンバーも併記されている
・82年当時の韓国におけるポップス事情や市場規模、その他の要因を考慮すると、それほどの枚数はプレスされているとは思えず、極めてレアなレコードのひとつである
・入手元の韓国人ディーラーによると、この「SWEETS FROM〜」以外にSQUEEZEの韓国盤を見かけたことはないという



オーストラリア版 1982 C37848

・オーストラリア版のカセットアルバム。豪FESTIVAL RECORDSからリリースされた正規版である
・この時期に同国からリリースされたSQUEEZE作品すべてにいえることだが、バンド名表記が「U.K.SQUEEZE」となっている



サウジアラビア版 1982? 7755

*【ご注意】この作品はジャケットや収録内容等がアーティスト及びレコード会社の許諾を得ずに作成されたものである可能性があります。ご覧いただく際はその点にご留意ください

・非常に珍しいサウジアラビアのカセットアルバム。ライセンス版ではなく海賊版である
・曲順が正規のものとは異なり、レコード盤でいえばA面とB面が逆になっている。そのため、1曲目が「BLACK COFFE IN BED」となっている
・さらに本来のA面の最初の曲である「OUT OF TOUCH」がB面の最後になっている
・しかし、このジャケのデザインはちょっとコワイ…。それでなくてもダークな印象のジャケが、より輪をかけてダークになっている気がする…。
・その他、サウジアラビア製カセットアルバムについての解説はコチラ



サウジアラビア版2 1982? IMD8084

*【ご注意】この作品はジャケットや収録内容等がアーティスト及びレコード会社の許諾を得ずに作成されたものである可能性があります。ご覧いただく際はその点にご留意ください

・サウジアラビア版カセット。こちらもライセンス版ではなく海賊版である
・同じく曲順が正規のものとは異なり、レコード盤でいえばA面とB面が逆になっている。そのため、1曲目が「BLACK COFFE IN BED」となっている
・その他、サウジアラビア製カセットアルバムについての解説はコチラ



サウジアラビア版3 1982? S-2618A

*【ご注意】この作品はジャケットや収録内容等がアーティスト及びレコード会社の許諾を得ずに作成されたものである可能性があります。ご覧いただく際はその点にご留意ください

・サウジアラビア版カセット。こちらもライセンス版ではなく海賊版である
・また、同じく曲順が正規のものとは大きく異なっている
・その他、サウジアラビア製カセットアルバムについての解説はコチラ


inserted by FC2 system