なんかルックスもいわゆるパンク系の派手ハデという感じよりは昔から結構、オジサンっていう感じの人たちだったんですけども、そういう地味な雰囲気から想像できない派手なコード進行みたいな。
そういった意味じゃ彼らも昔からビートルズファンだったりとかそういうポップス、バッドフィンガーだったりとか黄金のポップスを研究してきたなり、自分らの中に取り入れてきたなんかしてスクイーズというバンドで表現したんでしょうね。
それでは2枚目の「COOL FOR CATS」からもう2曲聴いてください。UP THE JUNCTION、そして、SLAP & TICKLE。
この「ARGYBARGY」っていうアルバムはボクらBOOWYをやりたての頃でして、バンドのメンバーは全員このアルバムからはすごく影響を受けましたね〜。
冒頭に言ったメロディとリズムの成り立ち方みたいな、そういうセンスみたいなのがすごく気に入ってですね。当初、BOOWY、バンドとしてお手本としていたバンドはスクイーズだったような気がするし、ヴィジュアル的なものとかは別として、スクイーズと初期のウルトラヴォックスとが混ざったようなメロディアスでいてなんかちょっと破壊的なそんなバンドがいいな〜なんて言いながらね。
みんなでバンドでこの「ARGYBARGY」からは何曲かコピーして演ってたりとか、バスツアーでしたからバンのバスで、バンのバスっていうかバンで、それこそ札幌までは行かなかったけども東北から九州のほうまで何時間もかけて行ってましたが、その中でいつも流れていたのがこの「ARGYBARGY」というアルバムです。
それでは、その「ARGYBARGY」からまず1曲聴いてください。ANOTHER NAIL IN MY HEART。
♪ ANOTHER NAIL IN MY HEART ♪
スクイーズのアルバム「ARGYBARGY」から、まず1曲、ANOTHER NAIL IN MY HEARTを聴いてもらいました。
え〜懐かしいな〜。これって俺が、ホントすぐに思い出すんですけども、福生に住んでいた頃、福生は結構寒くてですね、なんか八王子のほうから吹いてくる風が結構厳しくてですね。そんな中でお金もなくてやることもなくて、ただ独りポツンと部屋ん中にいたりとかして犬のタモツくんと戯れながらですね、時を過ごしていたんですけども。そん時に福生の小さなレコード屋さんで見つけたのがこのスクイーズの「ARGYBARGY」だったような気がします。
きっと今日かけているスクイーズだって、まぁ、結構長いバンドですけども、この後にみんなもいろんな音楽を聴くようになって、自分のお気に入りのバンドができたりとか、なんとなく音楽を遠ざかっちゃう人もいるだろうし、でもなんかの機会にスクイーズのなんかの曲がふっとかかった時にさ、きっと今日のことを思い出してくれるだろうし、なんとなくそういった音楽のパワーっていうのは今年もやっぱ信じていきたいなと思いますし、未だにスクイーズというのはボクにとってもそういうパワーを持っているバンドなんですけども。
それじゃ「ARGYBARGY」からもう1曲聴いてください。PULLING MUSSELS FROM THE SHELL。
やっぱりこういうスクイーズだったりコステロだったり、逆に言えばビートルズだったりそういったなんかすごく天才的なもの、そういうものを体の中に取り入れていって、後に自分のスタイルとして出していくっていうのが、一番手っ取り早いのかもしんないね。
まあ、人間的にもそうかもしんないし、もし、ミュージシャンを、シンガーを志している人がいるとすれば、やっぱ自分の中の音楽っていうのを育むためには、やっぱ、たくさんの音楽っていうのを聴いていかなきゃいけないんじゃないかなと思います。
えー、それでは「ARGYBARGY」から最後の2曲を聴いてもらいたいと思います。MISADVENTUREとWRONG SIDE OF THE MOON。
♪ MISADVENTURE ♪
♪ WRONG SIDE OF THE MOON ♪
ここまでの「SQUEEZE」、「COOL FOR CATS」、そしてあとは「ARGYBARGY」、この3枚というのはスクイーズの前期というか、パンク・ニューウェーブの影響下から出てきたバンドというイメージみたいなものがこの3枚までだと思うんですけども。
で、次の「EASTSIDE STORY」というアルバムからですね、いよいよなんかコイツら本物だぜ!っていう風格を匂わせるようになってきたんですが、例えばスクイーズを聴きながらもコステロとかと一緒にやればホント面白いのになとか、ずっと思ってたんですけども、それがなんか叶ってですね、「EASTSIDE STORY」はエルビス・コステロもプロデュースとして関わっているんですけども。
その「EASTSIDE STORY」というアルバムから2曲続けて聴いてください。TEMPTEDとIS THAT LOVE。
♪ TEMPTED ♪
♪ IS THAT LOVE ♪
アルバム「EASTSIDE STORY」から、TEMPTED、IS THAT LOVEを2曲続けて聴いてもらいました。
じゃぁ、お便りを紹介したいと思います。これは鹿児島のタニガワヨウコさん。「こんばんは。布袋さんにハガキを出すのはこれで2度目です。突然ですが、布袋さんは急に昔に戻ってみたいと思うことはありません?私はよくあるんですよね。なんかもう一度あの頃の自分をやってみたいな〜みたいな。布袋さんだったら、例えばBOOWYやCOMPLEXの頃の自分をもう一度味わいたいとか、どうですか?布袋さんどうか教えてください。」というお便りなんですけども…、なんかまるで終わってしまった人のような言い方ですねこれは、みたいな(苦笑)。そんなことないか。
お母さんに…、これもラジオで言ったっけな?最近物忘れが激しいんだけど…、お母さんに「お母さん、もしも一回なんか逆戻りできてとしてもう一回やれるとしたら何歳くらいに戻りたい?二十歳くらい?」とかさ、話なんかしてさ、「やよ〜、またあそこからやり直すなんて面倒くさい」みたいな、そんなことをいっていましたけどもね。やっぱ、その日その日の積み重ねだったりとか、いろんな気持ちの積み重ねで自分もやっぱ完成形に近づくみたいな、そういった人生というのが一番素直でいいんじゃないでしょうか?はい。
え〜、次の曲です。次の曲は「アニーよ銃を取れ」という曲ですね。ANNIE GET YOUR GUN。
♪ ANNIE GET YOUR GUN ♪
う〜ん…、ANNIE GET YOUR GUNを聴いてもらいました…。
最近、なんかボーっとしててですね、最近じゃないって?いつもかって?え〜、朝とか、かみさんが「朝飯何にする?」って、まあ、朝っていっても昼ですけどね。すると、「今日はトーストとパンでいいや」みたいな(笑)。なんかトーストとパン両方出されたら怒るくせにね。なんか頭と別に口から出てくる言葉っていうのが、なんか意思とは反してですね、なんか間が抜けたことを言ってんですけども。
さて次はですね、「COSI FAN TUTTI FRUTTI」というアルバムから聴いてもらいたいんですけども、え〜、この曲は俺もすごく好きな曲です。KING GEOGE STREET。
♪ KING GEOGE STREET ♪
う〜ん、いい曲!「COSI FAN TUTTI FRUTTI」っていうアルバムから、KING GEOGE STREETですね。
え〜、こういうなんか…こういうの好きなんだよね、俺。なんかこういうの聴くとグッときちゃうというか、ひとつのコードにすべて、ひとつひとつとってもなんか意味があるというかさ。メロディとグワーって絡まっていってドーンと昇華していくみたいな。こういうのはやっぱスゴイですよね〜。
で、どうしてもボクもそういうのが好きだから、コードでなんかトライしていくとですね、なんか作り物っぽくなっちゃうのがすごくイヤで。考えて考えて作りましたみたいなメロディっていうのは、やっぱその分だけストレートに人に届かなかったりとかしますよね。
周りとかみていても、う〜ん、例えばユニコーンの奥田君とかですね、彼とかのコード進行って上手いとこいくよな〜と結構感心したりするし。やっぱあと桑田さん?桑田さんは、やっぱ、あんだけたくさんの人に認められるべき人だと思うな。
なんとなく、やっぱそうやって音楽を作っていくのでも自分の中に、なんていうのかな、姿勢?自分の姿勢から生まれてくる音楽みたいなのって大事だしさ、それを貫いていかなかったらやっぱ表現していくっていう意味がなかったりするわけで。
なんだか同じようなコードで同じようなメロディが流れてる日本のロック界ですね、そんな中で、こんなスクイーズみたいな、俺みたいなやつがもうちっとたくさんいると面白いんじゃないかと思うんですけどね。
とかなんとか言いたいことを言いながら、「COSI FAN TUTTI FRUTTI」からもう2曲聴いてください。LAST TIME FOREVER、そして、NO PLACE LIKE HOME。
このバンドもやっぱり1枚目の「SQUEEZE」から比べると音の作り方だったり、バンドの絡み方っていうのもどんどんどんどん幅が出てきてですね、音楽自体も膨らんでいくわけですが。でも、なんか彼らがメロディというものを見失わないっていうところに、やっぱスクイーズの良さっていうのがあるな〜という…。
え〜次にかけるのはですね、「BABYLON AND ON」というアルバムからなんですけども、このアルバムもすごくいい曲ぞろいでボクは好きですけれども。まず一曲聴いてください。HOURGLASS。
この「BABYLON AND ON」、そして「FRANK」「PLAY」あたりにくるとですね、スクイーズもなんとなく、もうちょっとコンセプチュアルなアルバム作りっていうものにどんどん入っていってですね、歌詞のほうもどんどんどんどん皮肉っぽくというか、いい意味での皮肉だからタダの皮肉屋って感じじゃないんだけどもね。
例えば愛ひとつ取るにしてもストレートに「愛してる」というんじゃなくて、日常にこんなことがあって、そんな中に君がいるからみたいなさ、でもこれ以上愛せないみたいな。そういう裏腹なところってあるじゃないですか?
そういったところもなんかゆっくりね〜、なかなか曲だけ流しているとそういうディテールまでは説明できないんですけども、みなさんもぜひ手にとってスクイーズ、1回自分なりに聴いてみてもらいたいな〜と思いますが。
それでは「BABYLON AND ON」からもう2曲続けて聴いてください。TOUGH LOVE。そして、次の曲はすごく…、うん、みんな好きなんだけどね!結局。CIGARETTE OF A SINGLE MANという曲を2曲続けてどうぞ。
♪ TOUGH LOVE ♪
♪ CIGARETTE OF A SINGLE MAN ♪
アルバムの「BABYLON AND ON」から、TOUGH LOVE、CIGARETTE OF A SINGLE MANを聴いてもらいました。
ここで、またお便りを紹介します。これは神奈川県のホンダさんから。「Dear布袋さん、今日、ウチの親父とエディ・コクランのCDについて久しぶりに親子の会話をしました。」ふんふん…。「なんかあまりこういう話ってしないんだけど、結構うれしかったですね。ちなみにウチの親父はエディ・コクランよりボブ・ディランのほうがいいと言っていたんだけど、私はなんといってもエディ・コクランのほうがいいと言い張りました。そしたら、「いや、ボブ・ディランだ。なんたって音がいいよ、うん」とかいってボブ・ディランの歌マネをしてきました。全然似てなかったけど、そういう誰かをマネする親父って(苦笑)初めてみたから驚きました。またこんな話でもしてみたいと思うんですが、してくれるかな?それでは!」っていうお便りなんですけども。
01.TAKE ME I'M YOURS
02.GOODBYE GIRL
03.COOL FOR CATS
04.UP THE JUNCTION
05.SLAP & TICKLE
06.ANOTHER NAIL IN MY HEART
07.PULLING MUSSELS(FROM THE SHELL)
08.MISADVENTURE
09.WRONG SIDE OF THE MOON
10.TEMPTED
11.IS THAT LOVE
12.ANNIE GET YOUR GUN
13.KING GEOGE STREET
14.LAST TIME FOREVER
15.NO PLACE LIKE HOME
16.HOURGLASS
17.TOUGH LOVE
18.CIGARETTE OF A SINGLE MAN
19.IF IT'S LOVE
20.(THIS COULD BE) THE LAST TIME
21.HOUSE OF LOVE
22.SUNDAY STREET
23.CUPID'S TOY